待ち合わせのローソンの前に、一人の男性がいました。
彫刻家の方でした。
その方に、車で後ろからついてくるように言われ、ここかよ!!というような急な坂道を上って行きました。
坂道を登りきると、そこは森になっていて、工場のような建物がありました。
工場のような建物は何軒かに仕切られていて、それぞれ彫刻家の方が使っていました。
一番奥が鋳物場でした。
そこは砂が敷き詰められていて、ホコリっぽくて、暗くて。
我が学び舎になんだか雰囲気が似ていて、
一目で気に入りました。
しかし、いざ使ってみると、砂が違う。窯の温度計が無い。窯のブロックが違う。
大学での使い勝手が違い、戸惑いました。
最初は、あれも無いんですか?これも無いんですか?と文句ばかりぶつぶつ言っていましたが一緒に窯をやってみて、納得。
無ければ無いでやり方はいろいろあるのだと学びました。
根気よくいろいろアドバイスを頂けて本当に良かったと思っています。
つづく。
2016年10月27日
2016年10月20日
工房からの風が終わりました
10月15日、16日に開催した「工房からの風」が終わりました。

ご来場頂いた皆様にすぐにお礼をと思っていたのですが、いざブログを書こうとパソコンに向かうと、この展示に向けて全力で走った半年間が思い出され、うまくまとめる事ができず、日々が過ぎました。
今回の展示であらためて鋳金の面白さを感じ、奥深さを感じ、まだまだ未熟な自分を感じ。
これからの道がひとつ見えた気がしました。
鋳金という技法には大学で出会いました。
大学では6つの工芸の技法(陶芸、漆、染織、彫金、鍛金、鋳金)
そのうち一つを選び、研究を進めて行くというシステムでした。
どれも魅力的で、なかなか一つを選ぶ事ができず、選考締め切りの日まで悩みました。
なぜ、鋳金を選んだかというと
これは絶対卒業したらできないな。もしくはやらないな
という感想からでした。
できないなら大学での4年間ぐらい、これをやるのもありかなと。
しかし、大学院卒業の時には、もうちょっと続けたいと。小さな工房を作ろうという気持ちになっていました。
当時の先生に相談したら、かるーく
「ああ、できるできる、簡単だよ♩」
その一言がすごーく軽くて
ああ、工房って作るの簡単なんだなぁって思ったのです。
とりあえずお金を貯めようと思っていたら、佐倉に鋳物ができるアトリエがあると、そこに空きがあるようだと知人から聞き、そんなご縁で佐倉で鋳物をやる事になったのです。
つづく。

ご来場頂いた皆様にすぐにお礼をと思っていたのですが、いざブログを書こうとパソコンに向かうと、この展示に向けて全力で走った半年間が思い出され、うまくまとめる事ができず、日々が過ぎました。
今回の展示であらためて鋳金の面白さを感じ、奥深さを感じ、まだまだ未熟な自分を感じ。
これからの道がひとつ見えた気がしました。
鋳金という技法には大学で出会いました。
大学では6つの工芸の技法(陶芸、漆、染織、彫金、鍛金、鋳金)
そのうち一つを選び、研究を進めて行くというシステムでした。
どれも魅力的で、なかなか一つを選ぶ事ができず、選考締め切りの日まで悩みました。
なぜ、鋳金を選んだかというと
これは絶対卒業したらできないな。もしくはやらないな
という感想からでした。
できないなら大学での4年間ぐらい、これをやるのもありかなと。
しかし、大学院卒業の時には、もうちょっと続けたいと。小さな工房を作ろうという気持ちになっていました。
当時の先生に相談したら、かるーく
「ああ、できるできる、簡単だよ♩」
その一言がすごーく軽くて
ああ、工房って作るの簡単なんだなぁって思ったのです。
とりあえずお金を貯めようと思っていたら、佐倉に鋳物ができるアトリエがあると、そこに空きがあるようだと知人から聞き、そんなご縁で佐倉で鋳物をやる事になったのです。
つづく。
2016年10月12日
花器の仕上げ
花器の仕上げです。
ヤスリ等で仕上げたあと、色あげに入ります。
花が映えるように黒い花器にしました。

色止めに最後に「いぼた蝋」を塗ります。


中はこんな感じ。白くてキラキラしています。
これを削って布の中に包み、タンポにします。
作品を温めながら、ぽんぽんと、タンポを作品に当てていきます。
作品の温度がいぼた蝋の融点まで上がっていれば、布から溶け出した蝋が作品に付着します。
いぼた蝋は、融点が高く、固いので、しっかりとした保護膜になります。
そして、何より他の物では出せないしっとりとした艶が出るのです。
「いぼたカイガラムシ」という虫の幼虫の分泌液から採取される蝋で、かなり固い。
調べて見ると、木工のつや出しにも使われるらしいです。
鋳物は温めて塗れるけど、木工の場合はどうするんだろ?
ヤスリ等で仕上げたあと、色あげに入ります。
花が映えるように黒い花器にしました。

色止めに最後に「いぼた蝋」を塗ります。


中はこんな感じ。白くてキラキラしています。
これを削って布の中に包み、タンポにします。
作品を温めながら、ぽんぽんと、タンポを作品に当てていきます。
作品の温度がいぼた蝋の融点まで上がっていれば、布から溶け出した蝋が作品に付着します。
いぼた蝋は、融点が高く、固いので、しっかりとした保護膜になります。
そして、何より他の物では出せないしっとりとした艶が出るのです。
「いぼたカイガラムシ」という虫の幼虫の分泌液から採取される蝋で、かなり固い。
調べて見ると、木工のつや出しにも使われるらしいです。
鋳物は温めて塗れるけど、木工の場合はどうするんだろ?
2016年10月01日
ブロンズ鋳込み
先日はブロンズの鋳込みでした。
ブロンズと真鍮は、金属の成分も違いますが、色味が違います。
私は仕上げをどのような感じにするかで、金属を使い分けています。
ブロンズは銅と鉛と錫
真鍮は銅と亜鉛
色味はブロンズがオレンジっぽいのに対し、真鍮は黄色みが強くなります。磨くと金色になるのが真鍮。
最近は真鍮が多かったので、それに比べるとガスの発生がほとんどなく、なんとも静かな鋳込みでした。
亜鉛ガスの影響ってこんなにあったんだなと。
溶解温度もなんだか低く感じました。
湯面はちゃんと鏡面になっていたので、問題は無かったのですが、ちょっと拍子抜け。


6個の鋳型、ほぼ無事に鋳込みできました。
気温のせいもあるかもしれません。
秋最高。
ブロンズと真鍮は、金属の成分も違いますが、色味が違います。
私は仕上げをどのような感じにするかで、金属を使い分けています。
ブロンズは銅と鉛と錫
真鍮は銅と亜鉛
色味はブロンズがオレンジっぽいのに対し、真鍮は黄色みが強くなります。磨くと金色になるのが真鍮。
最近は真鍮が多かったので、それに比べるとガスの発生がほとんどなく、なんとも静かな鋳込みでした。
亜鉛ガスの影響ってこんなにあったんだなと。
溶解温度もなんだか低く感じました。
湯面はちゃんと鏡面になっていたので、問題は無かったのですが、ちょっと拍子抜け。


6個の鋳型、ほぼ無事に鋳込みできました。
気温のせいもあるかもしれません。
秋最高。
